成年後見人、交代柔軟に ~制度見直し~

政府は3月25日、認知症や知的障害などで判断能力が不十分な人を支援する成年後見制度の利用を促進するため、2022年度から5年間の基本計画を閣議決定した。

利用者の状況やニーズに応じて専門家や親族らが後見人の交代を柔軟に認め、必要な期間だけ利用できるよう見直す方針を盛り込んだ。
国内には認知症の人だけでも約600万人いるとみられるが、成年後見の利用者は昨年末時点で約24万人にとどまる。

(令和4年3月26日 日本経済新聞より抜粋)

わずか4%の利用率。
個人的には、介護認定と同時に後見申請も強制的にセットで行うようにしたら、利用が進むと思います。

今回ようやく、成年後見制度等の抜本的な見直しに向けた検討が本格的にはじまりました。
成年後見の制度の普及が進まない理由は、亡くなる日まで毎月3~5万円程度の報酬がかかることだと思います。年間で50万円。10年間で500万円!

そもそも家族の代わりに第三者に委託するという、介護と後見の制度は同時期にスタートしました。
介護は身の回りの大変なお世話をしてもらうため、費用を支払うことに納得感があります。しかし、後見は、家族がいるにもかかわらず、お金の管理をしてもらうために毎月報酬を支払わなければならないので、もったいないと思う人が多いのでしょう。

抜本的に制度が見直される中、報酬も安くなって利用しやすくなるといいですね。

(米田貴虎)