空き家解消 市町村誘導 – 税も優遇、転用促す

国土交通省は人口減を背景に全国で増える空き家問題への対応で、市町村の役割を強化した新たな制度を導入する。

市町村が空き家の情報を積極的に集め、土地や建物の売却のほか公園への転用などの仲介役まで担うようにする。

また国交省は18年度の税制改正要望に、空き家の流通・取得に関わる税優遇、特に買い手側の恩恵が大きい措置として、登録免許税と不動産取得税の軽減などを盛り込む

買い手の負担を軽くすることで、空き家・空き地の流動性を高め、住民の売買意欲を少しでも引き出す狙いがある。

(平成29年8月15日 日本経済新聞より抜粋)

820万戸。住居の14%が空き家!

そのうち、所有者不明などの空き家が272万戸もあります。

これが、2030年には30%を超えるようです。

人口が減っても、住宅建築会社はどんどん家を建て続けます。

その結果、空き家が増える。家を壊すにも費用が掛かるから、そのまま放っておく。

空き家の負の連鎖は、止まることがありません。

相続の仕事をしていると、不動産は結局国のものだと思うことがよくあります。

不動産を買う時には、不動産取得税や登録免許税や譲渡取得税などの税金を払い、持ち続けている限り固定資産税という税金を払い、亡くなったら相続税という税金を取られる。払えなければ土地を物納という形で取り上げられる・・・。

結局、一時的に国から借りて住まわせてもらっているだけのような気がします。

そんな中、市町村主導で空き家を、駐車場や公園に転用したりする動きには賛成です。ほったらかしの土地が増えると、街が衰えていきますから。

それよりも、空き家を減らすためには、新築物件を規制したほうが効果があるようにも思います。

「新規土地開発ではなくて、今ある不動産をリノベーションで活用しなさい。そうすれば税金を思いっきり下げてあげましょう」などとすれば、空き家も減るのではないでしょうか。

(米田貴虎)