相続税申告漏れ 海外関連3.6%増

国税庁は今年6月までの1年間に全国の国税局などが実施した、相続税の税務調査の結果を発表した。

重点部分である海外資産に関連した申告漏れは47億円と、前年比で3.6%増えた。

具体的には、相続税の申告時に海外預金を除外していた事例等があった。

全体の調査は1万1935件で、申告漏れは9,761件、総額は3,004億円だった。

(平成28年11月12日 日本経済新聞より抜粋)

税務調査に入られると、81%の確率で申告漏れが指摘されました。

でも、残りの19%は調査のみで終了したということですね。

相談に来られる方からよく聞かれるのは、「税務調査に入られると、必ず追徴金を取られるのか?」ということです。

しかし、そんなことは無いことが今回の国税庁の発表でも分かります。

ある一定金額を超えると、税務調査に入られることが決まっているようで、きちんと申告していれば別に心配する必要はありません。

逆に知らない預金などを発見してもらって、ありがたかったという事例もありました。

また、金が相続財産に入るかどうかということで、兄弟の意見がまとまらなかった案件で、税務調査に入ってもらって税務署に決めてもらおうと思い、それぞれが別々の申告書を出した案件でも、税務調査がありませんでした。おかげで意見がまとまるのに相当長時間かかりました。

しかし、8割の確率で申告漏れが見つかっているというのは由々しき問題ですね。

あとで追加で必要ないお金を取られるくらいなら、最初からきちんと申告しておきたいものです。海外の預金は特に目を光らせているようですが、国内の預金もマイナンバーが預金と紐付されると一発で流れが分かってしまいますので。

(米田貴虎)