公営住宅の入居者が孤独死した後に残された家財の片づけで、自治体が苦慮している。
家財は財産となり、処分には相続人の同意が必要だが、相続人が見つからない場合の対応について、明確な法規定はない。
そのため、各自治体は独自の対応策を取っている。大阪市は民法の「事務管理」の規定にのっとり、年10戸ほどの家財を処分している。
国土交通省は、全国の都道府県や市町村にアンケート調査を始め、年内に対応策をまとめる。担当者は、「新たな法律制定はハードルが高いかもしれないが、アンケートで先進自治体の対応を学び、指針としてまとめたい」としている。
(平成28年8月30日 日経新聞より抜粋)
孤独死をしてからの家財の処分は、本当に処理に困ります。
数年前ですが、自宅で孤独死をされた方からの手続きをサポートしました。
賃貸マンションではなく、持ち家であったため家財は当時のまま放置されていました。
その期間5年間。2歳の時に養子に出した子供さんがいたのですが、それ以来連絡を取ったことが無かったようでした。
当時の所持品やお骨は、市役所で管理されていました。市役所にはそういう方たちの所持品などを管理する場所があるのです。
市役所の人も、私物なのでどうにもできなかったみたいで、家も空家のまま放置されていました。
このような話は、今後どんどん増えていくと思われます。
一人住まいの高齢者の方も増えていますので、緊急時の連絡先などは必ずどこかに決めておくことが必要です。エンディングノートなどに書いておいてほしいです。
(米田貴虎)