「住宅ローンは手元にお金があるなら早く繰り上げ返済したほうがいい」とよく言われていますが、相続という視点から見ると、こたえはちょっと違ってきます。
相続対策で、まず初めに行うのは、納税資金の準備です。不動産を相続した場合や、代償分割で他の相続人に、お金を払わなければならなくなった場合など、現金が必要です。
実は自分自身で納税資金を増やすのに一番手軽は方法は「住宅ローン」の活用です。
相続の観点でいえば、お金に余裕があっても住宅ローンを活用すべきです。
特に今のような超低金利、マイナス金利時代にはそれがいえます。
ローンを活用して手元資金を潤沢に持っていれば、いろいろ対応できます。
もう一つ、住宅ローンの特徴は、「団体信用生命保険」により、死亡時にローンの負債が消滅することです。死後子供に迷惑をかける恐れはありません。
(平成28年7月20日 日経新聞より)
確かに、相続の観点からいうと住宅ローンは便利ですね。団信がついているので、亡くなっても家族に迷惑はかかりません。
マイナス金利時代の超低金利であれば、返済総額もそんなに多くならないので、一考の価値はあると思います。私自身は、金利ほど無駄なものは無いという考えの持ち主ですので、住宅ローンは早く完済してしまいたい方です。
まず、相続税がかかるかどうかと、かかるとしたらどのくらいの税金の額になるのかを知ってから考えてみてください。
返済金額の総額を計算して、納税資金として手元にあったほうがいいと思うかどうかです。
いずれにせよ、住宅ローンの返済は、長長期が超短期がいいのではないでしょうか。
(米田貴虎)