路線価上昇、税負担ずしり ~コロナで価格急落、取引が停滞~

相続税や贈与税の算定基準となる2020年分の路線価(1月1日時点)が公表され、全国平均が5年連続で上昇した。

上昇で税負担は増すことになるが、新型コロナウイルスの影響で不動産取引は停滞している。土地を売って納税資金を確保しようと計画している人に影響が出始めている。
売却予定地の土地の価格が下落したケースのほか、売却に必要な境界の確認作業などが進まず、手続きが大幅に遅れているケースもある。

相続税は相続発生から10ヶ月以内が申告・納税の期限とされているが、コロナ禍を受けて国税庁は当面猶予する措置をとっている。

国土交通省が9月ごろに公表する基準地価(7月1日時点)がコロナの影響により広範囲で大幅に下落した場合、国税庁は路線価を減額修正できる措置を導入する方針だ。

(令和2年7月3日 日本経済新聞より抜粋)

「家賃支援給付金が給付されたら、店を閉店しようと考えている飲食店のオーナーが結構いるみたい」友人がランチの時に話していた内容です。

賃貸契約は数ヶ月前に、退去の連絡をしなければなりません。
と考えると、5月に閉店を考え8月に給付金を申請し9月に入金、その後11月に退去。
年内に閉鎖する店舗や会社が、続出することが予想されます。

そうすると不動産市況にも影響が出てきます。
物件が多数市場に放出され、不動産の値下がりがおこります。

9月発表の基準価格に反映される場所は少ないかもしれませんが、来年の路線価は確実に下がることが考えられますね。

(米田貴虎)