成年後見人 交代可能に ~利用促進へ民法改正検討~

認知症や知的障害で判断能力が十分でない人を支える成年後見制度について、法務省が民法改正に向けた検討を始めたことが12日、分かった。

現在は一度付いた後見人を生涯利用し、報酬を支払い続けなければならず、経済的負担が重いといった課題がある。

国内には認知症の人だけでも約600万人いるとみられるが、利用者は21年末時点で約24万人にとどまり、伸び悩んでいる。

利用者が後見人に支払う報酬も、いくらかかるかわかりにくい仕組みを改める考え。政府は2026年度までに民法など関連法案の国会提出を目指す。

財産の売却や相続が必要になった際は弁護士ら専門職に業務を担ってもらい、終了後は利用をやめたり、親族や福祉職に交代して日常生活の支援を受けたりすることを想定している。

(令和4年8月13日 神戸新聞より抜粋)

後見制度の利用は、たった4%。驚きの数字です!
600万人対象者がいて、わずか24万人の利用とは・・・。
制度の抜本的な改革が必要ということで、20年以上経ってようやく法務省も重い腰を上げました。

現場でも、やはり一番の課題は、一度利用し始めたら、亡くなるまで報酬を支払い続けなければならないということでした。後見人はたいして仕事もしていないのに・・・という声もよく聴きます。

1年限定で専門職が後見人になって、その後は家族が無償で後見人になるというのが理想のような気がします。
さて、今後どのように改正されるか、注目していきたいです。

(米田貴虎)