遺族年金18億円過払い – 年金機構 受給資格喪失1000人に

生計を支えていた配偶者や親を亡くした家族に支給される遺族年金について、会計検査院が調べたところ、再婚などで受給資格を失った約1000人に対し、日本年金機構が今年春までに計約18億円を払い続けていたことが、関係者の取材で分かった。

抽出調査のため、実際の人数と支払額はさらに増えるとみられる。

このうち約8億円は既に5年の消滅時効が成立している。

遺族年金は、事実婚を含む結婚や養子縁組などで受給資格を失った場合、10~14日以内に「失権届」を出さなければならない。しかし、失権届の提出期限が遅れた者や提出していない者に対して支給されていた。

年金事務所は失権届の記載内容を住民基本台帳ネットワークや戸籍と照合しておらず、受給資格の喪失時期の確認を怠っていた。

(平成29年10月12日 日本経済新聞より抜粋)

遺族年金の支払い停止の条件確認は、意外と難しいことが分かった記事です。

530万人のうち1万人を調査して900件の不備が見つかったというのは、びっくりするような数字です。1件当たり200万円の不正受給。

900件の530倍は47万7,000件です。概算すると、9,540億円・・・。

年金の闇はとてつもなく深そうです。

40代50代の人が、年金をもらうまでに機構が破たんしなければいいですが、「葬式が先か、年金が先か?」という時代が来るという噂は、あながち間違っているとは言えないようです。1兆円近くの過払いが発生していては、おそらく年金制度自体が破たんする原因ともなりますし、年金支給年齢が80歳という時代も来そうな予感がします。

未払いの次は、過払い・・・。毎月きちんと年金を支払っている現役世代としては、「ちゃんとやってくれ!」という言葉しか出ませんね。

(米田貴虎)