日本の人口減少が一段と深刻になっている。1年間に生まれてくる子どもが100万人を割り込む一方、死亡者は130万人に迫る。総務省によると、1月時点の日本の総人口は約1億2585万人。5年間で約107万人減少した。
多死社会のなか、管理の手間などから親族が死んでも相続登記されない不動産が多い。かつて土地は価値の源泉だったが、人口減が本格化するなか、放置されたままの資産が随所に出現している。
不動産の放置は都市部でも顕在化しており、典型が空き家だ。問題は持ち主がわからない不動産だ。13年の農地法改正で知事が裁定を下せば所有者不明の土地を、農地中間管理機構(農地バンク)を通じて貸せるようになった。
しかし、宅地や商業地で同様な制度を導入するには不動産制度の抜本改革が必要になる。財産権の根幹を変えることになりかねず、強い抵抗が予想されるが、人口減が常態化し、パラダイムシフトが不可欠ななか、抵抗の強い改革こそ必要かもしれない。
(平成29年8月14日 日本経済新聞より抜粋)
年間100万人ずつ人口が減っていく日本。
100年後には、誰もいなくなってしまいます・・・。
いずれどこかで人口減は止まるのでしょうが、人がいなくなることが原因で、不動産もほったらかしの状態が増えることは問題です。
さらに、お墓も放置したままという由々しき問題もあります。
ある市では、墓地の4割が無縁墓という状態のようです。
所有者不明の不動産を、所有者の許可なく利用できる方法が検討されています。
大賛成です。そもそも動産と同じで、不動産も使わなければ、使う権利を取り上げてしまえばいいのです。所有者だけど使えない。。。
そうすれば、所有者はきちんと使うか手放すか、考えるようになると思います。
一番の問題は、放置していても全然困らないことです。
自分が困るようになって初めて、人間は動きますから。
(米田貴虎)