家族など同居者がいるのに死亡後すぐに発見されない「同居孤独死」が、2017~19年の3年間で東京23区と大阪市、神戸市で550人を超えたことが分かった。
同居者が認知症・寝たきり・障害を抱えていたため、死亡を周囲に伝えられない例があるほか、介護していた人に先立たれた事例もあった。全国的な調査はなく、実態はより深刻な可能性が高い。老々介護世帯などの異変を素早く察知する仕組みづくりが急務だ。
厚生労働省によると、一人暮らしをする高齢者は19年に全国で736万9000世帯あり、10年から200万世帯以上増えた。
一方で、高齢者を含む2人暮らし世帯も増加している。どちらかが65歳以上の夫婦2人くらしの世帯は10年に619万世帯だったが、19年に827万世帯となった。
地域の見守り活動を支えるのは各地の民生委員だが、新型コロナの影響で家庭訪問も難しい状況だ。新たな担い手も十分に育っていない。
生活状況を知るために新聞や郵便配達、水道や電気の事業者と連携し、異常があればいち早く行政や民生委員に知らせる仕組みが必要だ。
(令和3年6月13日 日本経済新聞より抜粋)
「同居しているのに、孤独死する???」
はじめは、言葉の意味が分かりませんでしたが、記事を読んで納得がいきました。
確かに、認知症の方や障がいを持たれた方の中には、家族が死亡したことが分からない方もおられると思います。
老老介護が本格化する今後、同様の事案が増えそうな予感がします。
地域包括センターや民生委員の方などが、地域の見守りをしてくださっていますが、全く数が足りないと思います。
本気でこのような悲劇を無くそうと思うのであれば、地域見守りの担当者や担当部署を充実させていく必要がありそうです。
便利になりすぎた世の中の結果、地域の縁が無くなり、このようなことになったのでしょう。
歴史は繰り返します。
「人の温かみ」と「少しのおせっかい」が当たり前だった、昭和の時代の地域社会の在り方が求められる時代になってきたのかもしれませんね。
(米田貴虎)