納骨堂・合葬 費用抑えめ

近年は遺骨を埋葬する従来型の墓地より、費用が安く管理の手間も少ない新しい形の墓が登場している。

少子高齢化で後継ぎに悩む人たちにも、改葬時の1つの選択肢になっている。寺などが遺骨をまとめて管理する納骨堂や合葬墓を選ぶ人はじわり増えている。理由は家から近いところで探すことができ、掃除など管理の手間が少なく、墓石が不要で費用が抑えられる点である。

墓地に遺骨を埋葬する場合は、墓石建立費用と永代使用料で一般的に100~200万円かかる。それに対して納骨堂は永代使用料の約80万円と年間維持管理費の約1万5千円の支払いで抑えられるところもある。合葬墓はさらに割安で10万円前後のところもある。

しかし、使用期間が決まっていたり、一度納骨してしまうと改葬が難しいこともあるので、慎重に選ぶ必要がある。

また、海や山に散骨するサービスも見かけるようになった。

「供養が終わった遺骨を散骨して墓を整理したいと考る方も多い」と散骨サービス会社の担当は話す。費用は10~20万円で抑えられるが、すべて散骨すると手元に何も残らず戸惑う場合があるので、こちらも慎重に選ぶ必要があるだろう。

このような新しいかたちの墓は、後継ぎのいらない墓として人気が高まっている。しかし、墓の引っ越しは手間や費用の負担が軽くない上、家族の想いもあるので、どのように墓を守っていくかは家族でよく話し合ってみることが大切だ。

(平成25年8月13日 日経新聞より)

少子高齢化の影響もあり、墓を管理する人は減っているのが現状です。

先祖代々のお墓のことなので、お墓をどうしていくか簡単に決められるものではありません。また、お墓のことは家族や親戚の間でも話しにくい話題ですが、家族や親戚でどのようにお墓を守っていくかを決めておくことはとても大切です。

どんなお墓も手間や費用がかかり、守っていくのは簡単なことではありません。もしお墓の将来に不安があれば、家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。