生命保険各社は2月13日、節税目的の加入が増えている経営者保険の販売を一時取りやめることを決めた。国税庁が同保険の税務上の取り扱いを見直し、支払った保険料を損金算入できる範囲に制限をかける検討を始めるため。
販売を停止する経営者保険は中小企業が契約主体となり、経営者が死亡すると数億円単位の保険金が支払われる。保険料を全額会社の損金に算入でき、途中解約すると保険料の大部分が戻ってくる設計で、実際は節税目的の利用が多い。
節税保険は中小企業経営者のニーズをつかみ、市場規模が数千億円にまで拡大してきたが転機を迎える。
(平成31年2月14日 日本経済新聞より抜粋)
節税保険祭りも、いよいよ終わりを迎えました。
2月13日に、国税庁が生保41社の担当者を緊急招集し、法人における支払保険料の経費算入ルールについて見直すことを伝えたようです。
さらに、「いたちごっこを解消したい」というその場での発言に、保険会社の担当者の顔は青ざめました。
これまでたくさんの節税保険が開発されて、世の中にある程度広まると、国税庁が通達を出して販売中止になるということが、繰り返されてきました。
通達が出るまでに、どれだけ売れるかが勝負!みたいなところもあったようです。
そのような時代が終わろうとしています。
さらに今回は、過去にさかのぼって既契約者も節税効果が得られなくなるということになるかもしれません。そうなると、解約ラッシュが始まります。
一度、保険会社に大変な思いをさせて、二度と安易な節税保険を販売しないようにしているのかもしれませんね。
いかんせん、保険を使った節税は終焉を迎えました。
今後は、方法をよく見極めての節税を行う必要がありますね。
(米田貴虎)