【相続事例集】自筆証書遺言による相続手続き

Aさんがお亡くなりになり、相続人である夫のBさんから相続手続きの依頼を受けました。

AさんとBさんの間には、子供はいません。今回の相続人は、兄弟姉妹、甥姪とのことでした。Aさんは、相続人がたくさんいることを把握していたため、生前中に自筆証書遺言を作成していました。

まずは、遺言書の検認手続きから始めるために、戸籍収集をして相続人を確定することからはじめました。戸籍収集をして相続人を確定すると、相続人19名。

しかし、戸籍収集している間に亡くなった方がいたため、その亡くなった方の相続人の戸籍までも請求することになり、戸籍を集めるだけで約2か月も時間を要しました。

その後、無事相続人全員の戸籍を収集することができ、検認手続きを終えることができました。

次に、相続預金の解約手続きを行いました。

銀行に自筆証書遺言を提示しても、銀行からは「相続人全員から指定用紙に署名、実印を頂いて下さい」と言われ、なかなかスムーズに手続きはできませんでした。銀行の担当者と交渉し、上司にかけあって頂いた結果、なんとか自筆証書遺言で預金を解約することが出来ました。

最後に、不動産の相続登記を司法書士に依頼しました。その際にも、この遺言書の内容だと無効になる可能性があるとのことで、この遺言書では登記できない可能性があると言われました。

しかし、その後、何も問題なく登記も完了し、無事全ての相続手続きが完了しました。

Aさんの相続財産は、預金と不動産のみであり、よくある一般的な相続手続きでした。

しかし、自筆証書遺言であったために、戸籍収集から預金解約と相続登記が完了するまで、多くの時間を要した手続き内容でした。

これがもし公正証書遺言であったならば、手続きはもっと早く終わらせることができたと感じました。公正証書遺言が優れていることが、明確になった手続きでした。

 

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代表の米田貴虎(よねだたかとら)です。

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