国の重要文化財のうち個人が所有する美術工芸品について、博物館や美術館に預けて公開することを条件に相続税納付を猶予する仕組みの創設を文化庁が検討している。
2018年度の税制改正要望に盛り込む。
文化庁によると、国宝を含む個人所有の重文美術工芸品は全国に702件(5月時点)あるが、うち刀剣や書跡・典籍を中心とする約100件は相続時の売却などで所在不明になっている。
公開に消極的な所有者も多い中、納税猶予で専門施設での適切な管理と公開を促す狙いだ。
(平成29年8月28日 日本経済新聞より抜粋)
重要文化財が、一旦他人の手に渡るとほとんど見つかることがありません。
海外に持ち出されてしまったりすると、さらに見つけることは困難です。
まさに、日本の文化の損失です。
相続税がかかるから、重要文化財を売却するなんて言うことは、国としては大きな損害です。
一日も早く税制改革を行い、日本の誇りである文化財は、匿名でもいいので適切な管理と公開をして守っていくということが必要です。
むしろ、今までこの制度が無かったことが不思議です。
702点の重要文化財が、日本国外に出て行かないことを切に祈ります。
(米田貴虎)