【相続事例集】問題を家族に残したくない

Aさんは、数十年前に会社を経営していた兄Bさんからの求めで、都内に400㎡程の土地を購入していました。土地購入後、実際に土地を使用していたのは、Bさんの会社でしたが、土地購入代金やその後の固定資産税はBさんが負担しておりました。またBさんの家系とも疎遠になっていたため、Aさんは現在まで名義だけをそのままで放置していたそうです。

しかしその後、Bさんが亡くなり、Aさん自身もガンを罹ってしまったため、この土地のことが気になり相談にこられました。「このまま私が亡くなり相続になってしまうと使用・収益をしていない土地なのに相続税がかかってしまう。もしかかるとしても、家族が土地の処分をするのは困難になってしまう。またこの土地の名義を残してしまったことにより、死後お互いの家族が揉めることになってほしくない。」との希望でした。
 
その後、Bさんの会社はBさんの死後、妻Cさんと子Dさんが役員となり引き継いでいますが、会社自体は既に実質的には営業をしてないことが判明しました。そしてDさんとAさんの話し合いの結果、この土地は売却をして売却金額をお互いに折半をすることで、特に争いになることなく話がつきました。Aさんとしても揉めることなく久しぶりに甥であるDさんと話ができ、かつ生前に土地の整理もできて非常に喜んでおりました。

今回の相談では、本人がまだ存命であり相手方の会社も既に営業活動をしていなかったことが幸いして争いにはなりませんでしたが、これが相続後であったとしたら問題が発生していた可能性もあります。残される家族のためにも、問題のある不動産は生前に対処をしておくことも大切なことかもしれません。

 

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最後に

代表の米田貴虎(よねだたかとら)です。

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