政府は今春から、企業が給与を銀行口座を介さずに支払えるようにする。従業員のスマートフォンの決済アプリなどに振り込む方式を認める。
利用者は銀行からお金を引き出す手間がなくなる。利用者が銀行口座と好きな方を使える選択の余地を残す考えだ。給与については労働基準法が労働者保護の観点から、遅れが無いよう「通貨で直接、労働者に全額支払う」と定め、例外的に銀行振り込みを認めてきた。
サービスは、金融庁に登録する資金移動業者が担っている。事業者には保証機関や保険会社と契約し、仮に破綻しても労働者への支払が遅れないようにする仕組みの構築を求める。
また、本人確認の体制も基準とする。パスワードだけではなく利用者の携帯電話に確認コードを送るといった多要素認証を条件にする。
デジタル化の進展で慣習が変わり、既存の銀行の基盤が揺らぐとの見方もあり、海外に比べ、遅れながら徐々に進んできた社会のキャッシュレス化が改めて加速する可能性がある。
（令和3年1月27日 日本経済新聞より抜粋）
デジタル遺品が、劇的に増えそうです。
給与の支払いは、原則現金、例外で振込みでしたが、追加例外として決済アプリに振込めるようになります。
決済アプリの残金が、高額になる可能性も高くなり、相続の手続きが新たに増えることになります。
それぞれの決済アプリの手続きを、一つ一つ確認していくことが必要ですね。
スマホが使えなくなった状態で、アプリを探し出す作業は至難の業です。
なにかメモなどを遺しておいてくれればいいのですが・・・。
（米田貴虎）
